当てなぼかし・板ぼかし
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【当てなぼかし】
版木の版面を水で濡らして、その上から小さな刷毛に絵の具をつけてぼかす技法です。
水で濡らした版面の上に雲の形を描くと絵の具が水に溶けて、穏やかな柔らかい感じにぼやけます。
そこに紙をのせて刷ると柔らかな自然のぼかしができあがります。
刷るたびに一枚一枚違った形になるので摺師の技量が伺える技術の一つです。
このようにして得られるぼかしは昔から「当てなぼかし」と呼ばれてきました。
「当てなぼかし」は青空に浮かぶ雲や雨雲などを表現するために使われたぼかしです。
歌川広重はこの技法を良く用いて風景画を描きました。
【板ぼかし】
「板ぼかし」とは彫りの技法によって作られるぼかしのことです。
版木を彫るときに、通常通りに平刀で斜面になるように斜めに彫った後、ぼかす部分を焼きごてで焼いて板の角を落としたり、サンドペーパーを使って滑らかに仕上げることによって柔らか味のある表現をするものです。
この状態で版面に紙を置いてすると、絵の具が付く段階ができてぼやけて刷られるわけです。
板ぼかしは洋画を学んだ絵師に多く見られ、代表的な版画家に葛飾北斎や歌川国芳などが居ます。
ぼかしの技法は一つ一つの技法でそれぞれ異なったぼかし効果を表現できます。
「一文字ぼかし」と「板ぼかし」を比べると、一言で簡単に違いを言うと、「一文字ぼかし」はスーッと真っ直ぐな透き通った感じで、「板ぼかし」は柔らかな優しい感じの表現です。
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